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術後8日目~少し体重が増えた!?~

体重:76.6kg

 

もう体はすっかり元気。ただ、バルーン留置後、一貫して右肩下がりだった体重が初めて、前日(76.1kg)と比べて増えていました。固形物の摂取量は留置前と比べると、依然としてかなり少ないし、術後5日目に1度あって以来、次の排便がないのでそのためもあるのかも知れませんが、これまでの最初の1週間は、術後の嘔吐などでやや脱水気味になっていた影響もあったと思うので、これからが本番というところなのかな、と思います。昨日、だいぶ元気になったから、ということで、運動トレーナーの武澤さんが、僕のためにジムでの運動メニューを考えてくれました。

 

その内容は・・・

  1. ウォーミングアップに5分バイク
  2. その後、スクワット 12回x3セット
  3. ベンチプレス 12回x2セット
  4. ラットプル(広背筋を鍛えるトレーニング) 12回x2セット
  5. 有酸素運動(バイクまたはウォーキングまたはステップなど)を20-30分
  6. それが終わったら、ジャグジーなどでゆっくりして良い

というものでした(僕はそれまでジムの会員ではありましたが、最初から6のジャグジーでゆっくり、でした(苦笑))。

 

まあ、これからが本番なのだろうな、と思います。これからは食事に気をつけるだけではなく、生活に運動の要素を取り入れるようにしよう。まずは万歩計で1日に8000歩以上をとりあえずの目標にします。それで、ジムに行ける時には上記メニューを・・・。

 

(食事)

朝:ヨーグルト(1個)、牛乳(コップ1杯)

昼:ウィダーインゼリー(1個=180 kcal)、カロリーバー(チョコ入り、減量用、1本)

夜:当直の食事(白米はほんの少しだけ)、スープ春雨(1個)

術後5日目~最初の便が出ました~

体重:76.9kg

 

昨日、調子に乗って鶏肉を食べ過ぎたせいか、朝起きても満腹感というか、上腹部が押されている様な感覚(これがバルーンが入っている感覚なのでしょうかがあったので、早起きして散歩に出かけました。昨日、運動トレーナーの武澤さんにインストールしてもらった万歩計アプリ(キティちゃんのです(笑))を入れたiPhoneを胸ポケットに入れて。2.4km=3,766歩。もう普通に歩行するのは全然、大丈夫になりました。自宅に戻ると、バルーン留置後、はじめて便が出ました。最初の便は血液が混じっているかな、とか、ほとんど固形物を食べていないから下痢便かな、などと思っていましたが、全く普通の便でした。その後、いつもの感じで出勤して、手術、検査、外来、その後、夜には研究会。もうあわただしいいつもの生活に戻っています。

 

(食事)

朝:ヨーグルト(1個)、牛乳(コップ半分)

昼:マイクロダイエット(1袋)

夜:研究会の懇親会で出された食事をごく少量。帰宅後、ヨーグルト(1個)、牛乳(コップ1杯)

術後4日目~ほぼ普通になった~

昨日(=術後3日目)と比べて随分、体がしゃんとしてきているのを実感。上腹部が圧迫されている感覚はあるものの、吐き気は消失しました。朝から外来診療(つつがなく行ったつもりでしたが、患者さんに、“この先生、体調悪そう~”、などと思われなかっただろうか、と少々心配)、その後、手術。病院内ではスタッフの方々に、“もう大丈夫なの~?”、“あ、ちょっとほっそりしたかも?”、などと言われました。見た目にも少し痩せたのかな、と思うと。ちょっと嬉しい気持ちになりました(笑)。

 

帰宅すると、家族が水炊きを作ってくれていました。具材はチキンとにんじん、豆腐、白菜など。これは糖質制限ダイエット的にはどれだけ食べてもいいものではないか~?と思い、バルーンを入れて以来、固形物は全く摂っていなかったのですが、食べてみることにしました。早速、鍋を温めて、スープを一口。美味しい・・・。もう一口。本当に美味しい・・・。白菜をよく噛んで一切れ。大丈夫、固形物も食べられる(みたい)。それで、直径3センチ位のチキンを一口(よくよく噛んで)。あ~、とても美味しい!バルーン治療では食の嗜好は変化しないようです(バイパス手術など、外科手術では術後に食の嗜好が変化します)。美味しいものは美味しい。結局、時間をゆっくりとかけてチキンの塊を5個位食べました。幸せだ~。しかし、食べ終わってしばらくすると、例の上腹部圧迫感が強くなってきました。バルーンスゴいなぁ。やはり僕の胃の容量は相当、小さくなっているようです。

術後3日目~かなり回復、でもまだしんどい~

体重:78.7kg

 

随分、心窩部(みぞおち)の重たい感じが和らぎ、吐き気が改善してきたのを感じました。実際、朝から手術に助手として参加することも、外来診療を行うことも出来ました(ですので、僕の場合は術後3日目に社会復帰したことになります)。外来診療後、しばらく横になり、夕方のカンファレンスに出た後、帰宅しました。昨日(=術後2日目)、所用で外出した際にはタクシーを使いましたが、今日はいつも通り電車を使いました。あいにく、夕方の帰宅ラッシュの時間帯だった(東京のラッシュはスゴいんです!)ため、出来るだけ人の多くないところを探しつつ、普段、ほとんど乗らない各駅停車に乗って最寄りの駅までたどり着きました。駅からバスに乗り、自宅まで戻ったのですが、本当に疲れました。たったこれだけのことなのに、こんなに疲れるのか・・・、と思いました。やはり体力が落ちているのですね。明日はもう少し、復活していますように!

術後~吐き気出現!~

留置当日は大したことない、と思っていたのですが、日が替わって翌朝、おそらく3時か4時ごろと思いますが、突然の吐き気で目が覚め、点滴台を引きずりながら部屋のトイレに駆け込み吐き戻しました。・・・と言っても、手術前日の夕食後から何も食べていなかったので、吐いたものは胃の中に溜まっていた唾液の様なものでした。吐くと気分が少し楽にはなりましたが、上腹部に“何か”が入っている(まあ、それが要するにバルーンなのですが、胃袋というのは中に何が入っているかを認識出来るほど賢くはない、ということが分かりました(笑))、という感覚が強く、そのためか常に胸がムカムカしている、という状況でした。吐き気止めの薬を飲むのですが、なかなか症状がおさまらないので、何時間かおきにトイレに駆け込む、ということを繰り返しながら最初の2日間が過ぎました。そんなだったので、この間はほとんどベッドで横になって過ごしました。お見舞いに来てくれた同僚曰く、“ミノムシ”みたいにいつも布団にくるまっていたらしいです(笑)。

手術(バルーン留置)

いよいよバルーン留置。優しい看護師さんに導かれ、見慣れた手術室(当院の手術室は壁面いっぱいに鮮やかな花が描かれています)に入り、いつもは患者さんにそうしてもらっているベッドに横になりました。麻酔科部長の白石先生に静脈麻酔(点滴で眠くなる薬を入れてもらう)をかけて頂き、上司の笠間先生(減量・糖尿病外科センター長)にバルーンを入れて頂くことになっていました。人柄も経験も実力もよく知っているお二人ですので、同業者としても一人の患者としても、これ以上に安心出来る状況はないなぁ・・・。そんなことを考えている間に眠ってしまいました。

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術中の様子です。術者の笠間先生と助手の春田先生(現:自治医大)

 

術中の胃内視鏡写真。色素で色をつけた生理食塩水をバルーンに注入し、胃の大きさに応じた適度な大きさに膨らませます。

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目が覚めると、“全く問題なく終了したよ“、と聞かされました。手術中のことは何も覚えていないし、”エッ、もう終わったのですか?“、という感じでした(月並みですが)。ただ、大きないびきをかいていたことと、内視鏡のチューブを噛んでなかなか放さなかったことを後で聞かされました(それも含めて全く覚えていません。恥ずかしい・・・)。

手術が終わるとすぐに入院の部屋に移りました。お腹の痛みは全くない(まあ、お腹を切っていないので当たり前と言えば当たり前ですが)し、麻酔が効いていたためか、喉や口の中の痛みも感じませんでした(時間が経ってからもありませんでした)。通常、バルーン治療では、留置後、最初の数日間に比較的強い吐き気が生じます(ここをうまく乗り切れるかは一つのポイントなのです)。そのため、留置前から強めの吐き気止めを使用するのですが、それが効いていたのか、留置当日は夜までほとんど吐き気を感じることがありませんでした。自分としては、もう少し強い吐き気が出るだろうと思っていたため、看護師さんや見舞いに来てくれた同僚に、“意外と大したことない、大丈夫”、などと言っていた記憶があります。

治療前~術前サマリー~

我々医師は、患者さんに手術などを行うにあたって、治療前の患者さんの検査結果などをまとめた要約(術前サマリー)を作ります。以下が僕の術前サマリー(抜粋)です。

 

症例:43歳、男性

術前診断:肥満1度(BMI 27.0)、脂肪肝(高度)、高血圧、脂質異常症

予定術式:内視鏡下調節性胃内バルーン留置術

 

体重:80.4kg

BMI:27.0

体脂肪率:28.5%

首囲:40㎝

胴囲:100㎝

尻囲:105㎝

(注)BMI 27.0というのはこんな感じ(↑)、ひどいですよね(恥ずかしい・・・)。

(注)BMI 27.0というのははこんな感じでした(↑)。恥ずかしい・・・(笑)

 

血液検査所見:

# 肝機能異常

AST 47↑

ALT 105↑

ガンマGTP 240↑

中性脂肪 151↑

 

腹部CT検査:

高度脂肪肝

内臓脂肪面積 157cm2

術前CT(ブログ用画像)

(注)このCT画像は見る人が見ればすぐに分かる高度脂肪肝で(実際、自分で見て驚きました。肝臓(矢印)に脂肪が沈着して黒くなっています)、内臓脂肪面積が157cm2(メタボリックシンドロームの診断基準の一つは100cm2以上)と、典型的な内臓脂肪蓄積型肥満の状態でした。

治療前~治療を受けようと思った理由~

バルーンイラスト

内視鏡下調節性胃内バルーン留置術(バルーン治療)を受けることにしました。バルーン治療というのは、内視鏡(胃カメラ)を使って、胃袋の中に400-500ml程度に膨らませたバルーン(風船)を入れるもので、肥満症治療を目的としたものです。実はこのバルーン治療、当院で手術と並ぶ肥満症治療の選択肢として、患者さんに提供していこうと考えているのですが、まずは自分自身が受けてみよう、ということなのです。僕の仕事は患者さんに肥満の外科手術を行うことですので、自分が肥満の手術を受けるというのは・・・実は手術を受けること自体、人生で初めてなのですが・・・不思議な気持ちです。

僕は肥満症の外科治療に長い間、携わっているのですが、確かに手術はとても効果のある治療(適応のある高度肥満症の患者さんに、100%自信を持ってオススメ出来ます!)ですが、その一方で、肥満を何とかしないとヤバい、と分かってはいるけれども、やはり体にメスを入れるのはちょっと・・・、という方がたくさんおられることも事実です。しかしながら、一般的な食事制限や運動、栄養カウンセリングなどの生活習慣改善プログラムではなかなか効果が得られない(続かない、がより正確でしょうか)・・・。そういう方に対して、内科治療と外科治療の中間くらいの位置付けの治療が必要ではないか、そう感じていました。

僕自身の問題もあります。僕は肥満度としては軽度肥満(BMI 27)ですが、実はひどい脂肪肝なのです。脂肪肝(フォアグラですね)は放っておくと、肝炎(脂肪性肝炎、NASH(ナッシュ))から肝硬変や肝臓がんに至ることもある深刻な状態です。脂肪肝の怖いところは自覚症状に乏しいことです。実際、僕自身、普通に生活し、仕事もしていますし、何でも美味しく食べています(少し疲れやすい、と感じることはあります)。ただ、脂肪肝で何かしらの自覚症状が出た時には、肝機能が相当悪化していることが多いのです。僕は現在43歳(当時)。職業人としてまだまだ働かないといけませんし、支えなければならない家族もいます。そのために健康になりたいというのは、手術を求めて当院を受診される患者さんと全く同じです。

これから治療に望みますが、僕はバルーン治療についての医学的専門知識を(かなり豊富に)有しており、同時にその治療の経験者にもなるわけですから、そういう極めてレアな立場だからこそ発信出来る情報というものがあるのではないか、と思います。バルーンを実際に入れた感想、良かったことも悪かったことも含めて、ありのままに書いてみようと思っています。